2015年05月15日

相続があぶない! : 「教育資金贈与」は今春が最大のチャンス!

【初心者向】
【推奨度:☆】

「相続 危ない(あぶない)」という題名を含むものとしては平成23年以降、少なくとも7点の書籍が出版されています。
別冊宝島のシリーズはここ数年、毎年のようにこの題名で本が出ているのはかえって微笑ましいものがあります。
本書は平成26年に出た一冊で、あぶないと注意喚起するのは主に相続税対策の分野です。

雑誌のような大きさと寸法で、ちょっと気を引くトピックスや失敗例と関連する基礎知識、企業広告、そうした構成ですが、別に紹介する「知らないと損をする相続&贈与の落とし穴」は相続税ではなく相続紛争対策に解説の重点をおいていて、実は中身に結構違いがあります。

表紙と目次に引かれてつい購入したくなりますが、うっかりすると自分には役に立たないほうを買っている、ということになりかねません。自分にぴったりの記事があるなら買ってもよいでしょうか。
書誌情報
タグ:相続 遺言 贈与
posted by 代書やさんと、そのアシスタント at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 相続

2015年05月14日

書式和解・民事調停の実務 : 申立てから手続終了までの書式と理論 (全訂8版)

【本人訴訟当事者・実務家向】
【推奨度:☆】

民事調停の申立の解説書なのですが、調停のほか裁判上・裁判外での和解条項の定め方で参考にできるかもしれません。

同書で説明されている「和解」は簡易裁判所に申し立てる「訴え提起前の和解」の申立のことですが、この申立は申立人が和解条項を起案する関係で、和解条項の作り方を解説する本になっているからです。裁判外での和解(示談)の際にも法的に間違いのない記載をする必要はありますから、この本の書式に沿って文案を作る、あるいはいっそ調停の申立をして債務名義をとっておく、ということは代理人をつけないで交渉に臨む人にとって、積極的に検討してほしいところです。

民事訴訟とちがう、民事調停ならではのなにやらあいまいな書き方(相手方は申立人に、相当額の金員を支払うこと、など)をとりいれて適切な民事調停申立書を作りたい、でも初心者向けの解説本の書式ではよくわからない、そうした人がいるならこの本がおすすめです。

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posted by 代書やさんと、そのアシスタント at 17:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 民事調停

2015年05月13日

書式借地非訟・民事非訟の実務 : 申立てから手続終了までの書式と理論 (全訂4版)

【本人訴訟当事者・実務家向】
【推奨度:☆】

おすすめというより、他に選択肢がほとんどありません。

主に借地非訟事件、つまり賃料の増減額・増改築など借地人と地主との争いを自力で解決したいと考える人に役立ちます。この申立はかなり定型的な面があるからです。このシリーズの本の特徴として書式はふんだんに載せられていますので、書式や記載例で苦労することはないでしょう。

一方、手続きをわかりやすく説明する性格の本ではないため、借地非訟事件の本人申立を試みたい人には初心者向けの別の解説書とセットで用いるのがおすすめです。

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タグ:本人訴訟
posted by 代書やさんと、そのアシスタント at 18:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 裁判手続

2015年05月12日

新・労働法実務相談(第2版)

【本人訴訟当事者・実務家向】
【推奨度:☆☆】

事例を示した労働相談が一問一答形式で掲載されています。
一問に対して見開き2ページから数ページの解説です。
内容は労使いずれにも偏っておらずバランスが取れています。
ほぼ毎年出版される点も内容の信頼性確保につながっています。

先に紹介した「新 労働事件実務マニュアル」と違い、裁判その他の紛争解決手続きの説明はほとんどなく、書式は全く載っていません。
法律上の、あるいは事実上の考え方を解説する本として、企業側で紛争予防の指針として使うのもよいだろうな、と思えます。
回答中に示される裁判例は裁判所名と日付を載せたうえでごく簡単に要旨に触れるかたちです。このデータをつかって、図書館で使える判例検索データベースから全文を入手するとよいでしょう。

新聞のように細かい字でひたすら説明が書いてあり、挿絵や表はあまりなく、読みやすくしよう、という印象はありません。硬派なつくりです。

知りたいことがあっという間にわかる、ということはありません。
回答が詳しすぎて初心者には近寄りがたいかもしれません。
でも、落ち着いて読み込むと自分のほしかった手がかりが案外見つかる、回答というよりは考え方を示すタイプの本です。
自分の関心がある設問とおなじ分野にある他の設問を読んでみる、というのはこの本では報われる努力になるかもしれません。

活字を丹念に追うことは必要ですが、ここからさらに詳しい裁判例を探す入り口になりうる良書です。
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posted by 代書やさんと、そのアシスタント at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 労働紛争

2015年05月11日

新労働事件実務マニュアル (第3版)

【本人訴訟当事者・実務家向】
【推奨度:☆☆】

弁護士会の編集にかかる良書です。2014年、第三版が出ました。
実務家向け、というよりはっきりと弁護士向けの本ではありますが、地裁での本人訴訟・労働審判の本人申立を考えている方には図書館相互貸借で取り寄せをおすすめします。
巻末に、この出版社のサイトからの「書式ダウンロードサービス」のURLが記載されています。利用に制限はないようです。
労働紛争の類型別と、紛争解決手続きの種類別の解説・書式が掲載されています。

珍しいのは第2編第5章「雇用関係に基づく一般先取特権の実行」524ページから531ページで退職金を請求債権とする差押命令申立を試みた事例がおさめられていることです。裁判所書記官とのやりとりや書類の追完の状況が書かれています。
実際にはこれより早く発令されることもあれば窓口で蹴散らされることもある、と本人申立希望者には考えていただきたいのですが、一般書籍でこの類型の申立の詳しい説明のある新しい本はなかなかありません。
実務家向けに向けた「実務の本」としては本書がいちばん内容が中庸で(労働側・使用者側いずれにも寄っておらず)安定していてレベルが高いと考えています。弁護士による代理を当然の前提としているのは、しかたがありません。
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posted by 代書やさんと、そのアシスタント at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 労働紛争