2015年12月31日

Q&A 証拠説明書・陳述書の実務

【地裁本人訴訟当事者・実務家向】
【推奨度:☆☆】

日頃なんとなく、証拠説明書をお作りではないでしょうか?
本人訴訟を進めている方々には、書式集の片隅に載ってるようなのを見よう見まねで作っていませんか?


私もそのレベルだったということを、この本を読んで痛感させられました。これは類書がありません。

「弁護士がよくわからずに何となく提出してきたものが証拠説明書でした」(同書 発刊にあたって)

おそらくは大部分の訴訟代理人もそうなんだ、と安心したところで、本書はそこからの脱却をめざそうとするものです。

弁護士会と裁判官の意見交換の結果も経てつくられたこの本からは、裁判官から見た証拠説明書への期待が読み取れます。

「準備書面を読むときや判決を書くときに、証拠説明書により書証で立証しようとしていることを注意して読むので必ず出してほしい」(27ページ 民訴懇裁判官意見)

それとは裏腹な、弁護士側の認識も。

「出した証拠が何を立証しようとしているか準備書面を読めば分かるので、証拠説明書を提出する必要はないと思う」(26ページ 民訴懇弁護士意見)

そもそも証拠説明書にどのような記載をするべきなのかということを詳しく解説した本でもありますので、本人訴訟を遂行中に裁判官から、証拠説明書や陳述書を出すようにといわれてしまってとにかく作らざるを得なくなってしまったような人にも役に立つはずです。


構成は2部に分かれています。第1部は証拠説明書。表題のない文書や写真・録音、内容証明や登記事項証明書など文書やデータごとに、証拠説明書にどのような記載をしていけばよいのかを説明しています。

第2部は陳述書です。その性質から記載事項、証人あるいは本人尋問との関係が説明されています。一例だけ記載されている参考例は、交通事故の損害賠償請求事件の陳述書です。

私もこれから、まず証拠説明書の記載を充実させなければ。そう思わされました。


書誌情報
posted by 代書やさんと、そのアシスタント at 18:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 裁判手続

2015年08月29日

訴訟の心得 = ESSENCE OF LEGAL PROCEDURE

【本人訴訟当事者・実務家向】
【推奨度:☆☆】

訴訟の心得という題名。
本人訴訟を目指す方が思わず飛びつきそうになりますが、残念ながら内容は企業の法務担当者と実務家としての弁護士向けです。本書のはしがきでも、冒頭からそう述べられています。

つまり、法的な素養や経験があり、訴訟活動でも抑制的に(思い入れ無く)振る舞うことが期待されている『仕事として訴訟に関与する人達』向けに期日間の打ち合わせや書面の準備の仕方を解説した書籍なのです。想定している訴訟も、ある程度しっかりした法務部がある大企業対大企業、あるいは大企業対個人でも株主代表訴訟などを想定しているように感じられます。

しかし、さらに内容を読み進めると本人訴訟当事者にも参考になる面が多々あります。同書の各所に指摘されている、『やってはならない・好ましくないこと』をしないようにするだけでも、だいぶ立ち居振る舞いが洗練されることになるでしょう。
第5章の証人尋問には約50ページが割かれており、本人訴訟当事者が他者を尋問する場合の準備について大変参考になります。

  • あれもこれもだらだらと訴状に書きたくなってしまったり(書けば裁判所が読んでくれると思っていたり)、
  • 準備書面で相手を中傷してみたくなったり(または、相手からそうされたり)、
  • 嘘つきな敵対当事者に反対尋問で反撃できる(正義は勝てる)などと根拠無く信じているようなら、

まずは落ちついてこの本を読んでみてください。

ところで、この本に書かれている訴訟代理人のレベルの高さに絶望する必要はありません。
どうしようもない中小零細企業対個人の訴訟ばかり扱っている筆者の見るところでは、この本に書かれていることがきっちり実践できてる代理人に会ったことは片手で数えられるしかない、と申し添えます。

同書の『楽しい訴訟−結びにかえて−』の最後に出てくるような『戦(いくさ)系の弁護士』に貴方が出会うことはまずない、そう安心していただいてかまいません。

仮に出会ってしまっても、あなたの主張と証拠が適切ならばさっさとスジを見切って和解案を投げてくるでしょう。
もし不当な訴訟を起こしてしまっていたなら、もって瞑すべし、ということになりますが。

書誌情報
タグ:本人訴訟
posted by 代書やさんと、そのアシスタント at 22:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 裁判手続

2015年05月29日

大阪地裁・簡裁 労働関係訴訟の事件数 2

前日と同じ要領で、大阪地裁・簡裁の労働関係訴訟の事件数を調査しました。

事件名と事件数は、つぎのとおりです。

大阪地裁
  • 地位確認 2
  • 賃金 3
  • 退職金 1

大阪簡裁
  • 賃金 2

タグ:本人訴訟
posted by 代書やさんと、そのアシスタント at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 裁判手続

2015年05月28日

大阪地裁・簡裁 労働関係訴訟の事件数 1

これは5月28日に調査した、大阪地裁第5民事部(労働部)および大阪簡裁における労働関係事件の事件数です。
今月はこのほか、東京地裁・簡裁でも事件数を調べています。
調査は次によって行いました。
地裁は民事5部の開廷表に記載の事件は全部、労働事件と推定し、そのなかから国・地方公共団体を被告とするものを除きました。したがって、公務員が原告となるもの・労災補償に関するものはカウントしていません。単に「損害賠償請求事件」とされているものはカウントしました。
簡裁は開廷表記載の事件名から、「賃金」「解雇予告手当」など、明らかに労働事件とわかるものをカウントしました。
したがって、地裁であれば損害賠償請求事件としてカウントできた性質の事件(パワーハラスメントその他の不法行為・安全配慮義務違反に基づく請求)をカウントできていません。

事件名と事件数は、つぎのとおりです。

大阪地裁
  • 地位確認 3
  • 賃金 3

大阪簡裁
  • 賃金 1


タグ:本人訴訟
posted by 代書やさんと、そのアシスタント at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 裁判手続

2015年05月25日

男の離婚術 : 弁護士が教える「勝つための」離婚戦略

【初心者向】
【推奨度:☆】

こちらは明確に男性向けの、離婚手続きの解説本です。
内容はサブタイトルほど好戦的なものではなく、むしろ「離婚手続きにおいて、男性はしばしば防御側に回らざるを得ない」実情を認識したうえで、どう受けて立つかを淡々と説明している点に好感が持てます。相手に回る女性の側がどう仕掛けてくるか、家事調停ではどういう立場に立たされどのような態度でいればよいか、が説明されています。

書誌情報
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